へバーデン結節
手指の第1関節が
腫れて熱感を伴って痛む病気
ブシャール結節
手指の第2関節が
腫れて熱感を伴って痛む病気
どちらも同じ病気で、圧倒的に
中高年(更年期)の女性に多く発症します。
2007年に長野市で開院以来、当院ではヘバーデン結節・ブシャール結節(※)の根本治療に取り組み、これまでに多くの患者さんを改善に導いてきました。特に、ここ数年でこれらの病気に関するご相談を多く受けるようになり、遠方から当院を受診に訪れる患者さんも増える一方です。
※どちらも同じ病気であるため、以下の文章では「ヘバーデン結節」に表記を統一。
ヘバーデン結節でお悩みの方は多く、潜在的には相当な数の患者さんがいると考えられます。一般的に女性に多く発症する病気ですが、男性の患者さんも増加しています。その一方で、全国的に見ても根本治療に取り組む医師が少ないのが現状です。
病院でヘバーデン結節と診断を受けた場合、患部のテーピングや湿布などで痛みを和らげる対症療法が一般的です。医師からは「年齢のせいだから仕方がない」「指は変形するが、そのうち痛みは治まる」などと言われて、悲しい思いをされる方も少なくありません。
ヘバーデン結節には、はっきりとした原因が存在します。そして、根本治療に取り組めば、治せる病気なのです。
ヘバーデン結節が疑われる患者さんには、血液検査と骨密度検査を受けていただきます。症状が似た他の病気と鑑別するとともに、ヘバーデン結節と関連して発症する骨粗鬆症の有無を確認するためです。治療には、以下の医療機関向けのサプリメントと薬を用います。
①女性ホルモンを補充する医療機関向けのサプリメント(エクエル)(※)
②栄養の吸収を促し機能を高めるために調合した、医療で使用するビタミンやミネラルの薬
※通販サイトで模造品が出回っているため、医療機関向けのものが安心です。
早い方では1週間、時間のかかる方でも4週間使用を続けていただければ、少なからず効果を実感できるはずです。患者さんの安心安全のためには経過観察が重要で、病態に合わせてサプリメントの量や種類を調整しています。そのため、継続受診をお願いしています。
一度変形してしまった指は元には戻りません。いつまでも美しい指であり続けるために、早期の治療をおすすめします。「指が痛い」「指の関節が腫れている」などの症状がみられる場合は、お早めに当院にご相談ください。
倉石整形外科クリニック 院長
倉石 譲治