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骨密度検査

骨粗鬆症(骨粗しょう症)とは?

骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して骨折のリスクが高まる病気です。

 

この疾患には、加齢などの体の変化によって引き起こされる「原発性骨粗鬆症」と、別の病気や薬の影響によって二次的に発生する「続発性骨粗鬆症」の2種類があり、その9割は前者と言われています。
原発性骨粗鬆症は、閉経を迎えた50歳以降の女性に多く見られ、60代女性の約5人に1人が骨粗鬆症を発症すると言われています。
 
健康な骨を維持するためには、骨形成(骨を作る)と骨吸収(骨を壊す)のバランスが重要ですが、閉経によりエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が低下すると、このバランスが崩れます。
エストロゲンには骨の分解を抑制する役割があり、その量が減少すると骨形成が追いつかなくなり、結果として骨粗鬆症が進行してしまうのです。
 
この病気の厄介な点は、自覚症状がほとんどないことです。
 
骨がスカスカになっている可能性があります。
多くの場合、骨折して初めて気づくことが多く、また、背が縮んできて検診を受けた際に分かることもあります。
そのため、定期的な検診と早期発見が重要です。


骨粗鬆症の検査方法(デキサ法)

骨密度検査は、X線や超音波を使って骨の量やミネラル成分を測定し、骨粗鬆症や骨折のリスクを判定するものです。
骨密度検査にはいくつかの種類がありますが、当院が採用しているのが「デキサ法」です。
 
DXA法(Dual-energy X-ray Absorptiometry)は、2種類のX線を使用して、骨と他の組織におけるX線の吸収率の差を利用して骨密度を測定します。
 
他の検査に比べて精度が高いことから、日本骨粗鬆症学会のガイドラインでも推奨されている検査法です。
定期的な検査を受けることで、骨の健康状態を把握し、適切な対策を講じることができます。


検査の流れ

1. 準備
検査を受ける前に、金属製のアクセサリーや衣服を外します。
 
2. 測定
検査台に横たわり、X線装置が測定部位をスキャンします。検査自体は数分で終了します。
 
3. 結果の評価
測定結果を若年成人の平均値(YAM)と比較し、下記の診断基準で判定します。
 
YAMの70%未満 → 骨粗鬆症
YAMの70以上80%未満 → 骨量減少
YAMの80%以上 → 正常


骨粗鬆症になるリスクが高い方

1. 閉経後の女性:ホルモンバランスの変化により、骨密度が低下しやすくなります。
2. 高齢者:男女ともに加齢によって骨密度が低下します。
3. 骨折の既往がある方:過去に骨折を経験した方は、骨密度が低下している可能性があります。
4. 特定の疾患を持つ方:糖尿病や慢性腎臓病などの病気は骨密度に影響を与えます。

検査の費用(自己負担額)

骨密度検査

1割負担の方 360円 3割負担の方 1080円

腰椎レントゲン検査

1割負担の方 440円 3割負担の方 1320円

採血検査

1割負担の方 760円 3割負担の方 2290円

骨密度検査は50代から

骨粗鬆症と聞くと「高齢の女性がなる病気」と思いがちですが、先述した通り50代から増加していきます。
人生100年時代と言われる現代において、残りの人生をいかに健康的に過ごせるかはとても重要です。
骨粗鬆症になるとQOL(生活の質)は著しく低下し、要介護状態になるリスクを高めます。
特に高齢者の場合、骨粗鬆症による腰椎や大腿骨の骨折が原因で寝たきり状態になってしまうことも。
自分の生活を自分らしく過ごし続けていただくためにも、現時点での体の状態を確認しておくことをおすすめします。
ご自身の骨密度を知ることで、早い段階で予防や治療に取り組むことができます。
 
骨密度検査は保険適用で、少ない自己負担で受けられます。
当院では予約なしで検査を受けられますので、お気軽に受診ください。