院長コラム

冬のへバーデン結節|なぜ寒くなると痛む?よくある質問と対策まとめ

2026.01.30
ヘバーデン結節とブシャール結節
整形外科の疾患

冬になると、「指の第一関節がズキズキ痛む」「朝、指がこわばって家事がしにくい」、そんな患者さんの声が増えてきます。
長野の冬は冷え込みが厳しいため、へバーデン結節の症状が強く出やすいのは当然かもしれませんが、痛みが続くと不安になりますよね。
以前のコラムでも紹介しましたが、“冷え”はへバーデン結節を悪化させる大きな要因のひとつです。
今回は、冬を少しでも楽に過ごしていただくために、患者さんからよくいただく質問をもとにまとめました。


 

Q.なぜ冬になるとへバーデン結節の痛みが強くなるのですか?
A.血行不良と、寒さによる筋肉のこわばりが主な原因です。
寒くなると、体は熱を逃がさないように血管をギュッと縮めます。特に指先は心臓から遠く、もともと血流が悪くなりやすい場所です。そこに冷えが加わると、炎症物質が関節にとどまりやすくなり、痛みが強く出てしまいます。

 

Q.寒くて指が痛む時、マッサージはしてもよいのですか?
A.痛みが強い時は避け、落ち着いている時に優しく行いましょう。
ただしマッサージは万能ではなく、状況によっては逆効果になることもあります。

 

●急性期(ズキズキ痛む時)はNG
炎症が強い時にもんでしまうと、かえって悪化させてしまいます。
まずは安静にし、刺激を与えないことが大切です。

 

●慢性期(痛みが落ち着いている時)は効果的
お風呂上がりなど、体が温まっているタイミングで、指先を包み込むように優しくさする程度のマッサージは血流改善に役立ちます。
“気持ちいい”と感じる程度がちょうど良いと覚えておいてください。

 

Q.指の痛みを和らげるためにはどうしたらよいですか?
A.基本は温めることです。へバーデン結節の慢性的な痛みの緩和には、以下が有効です。
・外出時:手袋の着用やカイロの使用で、指先を保温。
・室内:手洗いや食器洗いは温かいお湯で行う。痛みがない時はグーパー運動で血流改善。
ただし、関節が赤く腫れ、熱を持ってズキズキ痛む場合は炎症が強いサインです。この場合は一時的に冷やした方がよいこともあります。

 

Q.食生活で冬に気をつけるべきことはありますか?
A.体を温める食事と、「エクオール」を意識しましょう。
冬は、生姜や根菜類など、体を内側から温める食材を摂るとよいでしょう。
また、へバーデン結節には女性ホルモン(エストロゲン)の減少が深く関わっています。
エストロゲンと似た働きをするエクオールは大豆製品に多く含まれており、症状の改善に効果が期待できます。納豆や豆腐などの食品を積極的に摂ることもおすすめですが、体内でエクオールを作れない方もいるため、効率よく摂取するにはサプリメントが有効です。

 

まとめ
冬のつらい痛みは、日々の対策で軽減が可能です。 大切なのは「たかが指の痛み」と放置しないこと。へバーデン結節には、痛みの強さに関わらず変形が進行してしまうタイプもあります(いわゆる“いつのまにかヘバーデン結節”)。
指先に違和感を覚えたら、「これくらいで…」と思わず、お早めにご相談ください。