春はゴルフのベストシーズン。
長野県内には良いコースがたくさんあり、私も週末になるとしばしばゴルフを楽しみに出かけます。
鮮やかな新緑を眺めながらコースを回るのは、なんとも気持ちが良いものです。
さて、ゴルフを楽しむ人に水を差すような話題で恐縮ですが、じつはゴルフ好きの方にはヘバーデン結節が多いのです。一体どういうことなのか?
今回は、ゴルフ好きの男性に多く見られるヘバーデン結節の症状について解説します。
なぜゴルフ好きにヘバーデン結節が多いのか?
ヘバーデン結節は圧倒的に女性に多く発症し、その主な原因は更年期におけるエストロゲン(女性ホルモン)の分泌の急激な低下にあります。
しかしながら、割合的には少ないものの男性にも発症することがあり、当院を受診するヘバーデン結節の男性患者さんは年々増加傾向にあります。
男性のヘバーデン結節については、以前にも当コラムで取り上げました。
ヘバーデン結節は女性だけの病気ではない! 男性にも多い指の変形とその対策
男性のヘバーデン結節の特徴をおさらいすると、次のものが挙げられます。
●女性に比べて軽症であることが多い
●全ての指ではなく、両側対称性に2本の指に限局していることが多い
当院を受診する男性患者さんに話を聞くと、中には頻繁にゴルフをしている方も多く、次の症状を訴えます。
●手指がジンジンと痛む
●指先をどこかに突くと痛む
●特に中指に痛みがある
●去年も同じ時期に痛みがあった
以前のコラムでは、男性のヘバーデン結節には骨粗鬆症(骨粗しょう症)が関係していると書きましたが、それ以外の原因として、手指のオーバーユース(使いすぎ)が挙げられます。具体的には、次のような方に多く発症します。
●頻繁に握り込む動作をしている方
●農業などでよく手仕事をしている方
●指先に力を入れて作業をしている方(カゴを持ち上げるなど)
つまり、スポーツや仕事などで手指をよく使う人は、ヘバーデン結節を発症するリスクが上がるということです。
これは、男性に限らず女性にも共通することで、ヘバーデン結節は美容師や料理人、ピアニストなど、指を多く使う仕事に就いている人に多く見られます。
男性のヘバーデン結節の治療法
痛みがある時は、できるだけ指の関節を動かさないようにすることが基本です。
手指のマッサージもかえって関節の炎症を悪化させてしまう恐れがあるので避けましょう。
男性のヘバーデン結節の治療は、女性の治療法と異なるため、症状や日常の生活を見極めたうえで判断する必要があります。日常的に指をよく使う人は注意が必要で、先ほど挙げた症状に当てはまるものがある方は、早めの受診をおすすめします。
指の変形はすぐに起こるわけではありませんが、自覚症状がある時点でヘバーデン結節は進行しています。
できるだけ初期の段階で根本治療に取り組むことが、指の変形を防ぐポイントです。
指の痛みの原因を理解して、ご自身で予防をしてみてくださいね。
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