今回はいわゆる外傷「つき指」についてお話しします。
皆さんの多くは、スポーツなどの外傷で「つき指しました」と受診されます。野球やドッジボールなどでボールが指に当たり受傷します。冬場には学校の体育でバスケットボールがあるため頻度が増えます。
つき指とは本来、捻挫(靭帯損傷)なのですが、高頻度で骨折を伴います。レントゲン検査後に骨折を指摘すると、「え〜骨折してるの〜!」と驚く親御さんが大半です。
指の第2関節の付け根が剥離骨折することが多く、次いで第1関節の爪のそばが骨折します。1番のポイントは皮下出血(青あざ)です。指の第2関節の付け根や爪の下が腫れて青あざがあると、骨折の可能性大です。
整骨院などで診てもらっても「痛みが良くならない」とか「指が曲がらない」と、当院を受診されます。つき指と思い放置していると、指が伸びなくなったり、拘縮といって逆に曲がらなくなったりします。
たとえ骨が折れていなくても、指が伸びないと腱が断裂している可能性もあります。たかが捻挫と放置せずに早めにご相談ください。
※拘縮(こうしゅく)
ケガや病気などで関節を動かす機会が減少した時に、関節が硬くなり関節の動きが制限された状態のこと