今回は「骨粗しょう症」についてです。
骨粗しょう症とは、骨の強度が低下して骨折しやすくなる病気です。
一般的な原発性の骨粗しょう症は、閉経後の女性に起こります。女性は閉経を迎えた50歳以降に急激な骨量の低下をきたし、平均的に75歳で骨粗しょう症になってしまう、という恐ろしいデータもあります。
健康な骨の維持には骨形成(骨を作る)と骨吸収(骨を壊す)のバランスが重要ですが、閉経によりエストロゲン(女性ホルモン)が低下すると、骨代謝のバランスが崩れます。エストロゲンは骨の分解を抑制しているので、足りなくなると骨がたくさん壊されてしまい、作る方が追いつかなくなり骨粗しょう症になるのです。
そして、この病気の厄介な点は、自覚症状がほとんどないということです。骨折してから気づくことや、背が縮んできて検診を受けて分かることが多いです。
女性は40歳から骨粗しょう症の検診ができます。内科などでは簡便に手や足で骨密度を測定する場合もありますが、当院では日本骨粗鬆症学会が推奨するDXA法(腰椎で骨密度を測定)で検査を行っております。
ご自身の骨密度を調べたことのない方は、ぜひ一度調べてみてはいかがでしょうか?