院長コラム

更年期の女性に多い「ばね指」

2023.03.23
整形外科の疾患

ばね指とは、指の腱鞘炎けんしょうえんのことです。

指を曲げる腱が靭帯性腱鞘というトンネルに引っかかることで、バネ現象(指がカクカクする)が起こります。カクカクする部分は、指の第2関節(親指は第1関節)に多いですが、引っかかっているのは指の付け根です。

へバーデン結節と同様に更年期の女性に起こりやすく、女性ホルモンのバランスが崩れる妊娠中や産後にも起こります。

治療は、局所の安静や炎症を抑える飲み薬や塗り薬を使用します。安静が保てない方には、腱鞘内に局所麻酔入りのステロイド注射が効果的です。一旦良くなっても症状を繰り返したり、引っかかりが残ったりして、お困りの方は手術で治療する方法もあります。

長い間放っておくと、拘縮といって指が曲がらなくなることもあるので、放置せずにご相談ください。