院長コラム

男性のヘバーデン結節、早期の治療で手指の変形を抑える

2024.04.15
ヘバーデン結節とブシャール結節

ヘバーデン結節に悩む男性患者
以前のコラムで、ヘバーデン結節(およびブシャール結節)は、圧倒的に女性に多く発症すると書きました。
これは事実ですが、最近、当院では男性患者さんの受診も増えています。
当院におけるヘバーデン結節の患者さんの総数が増えていることもありますが、思いのほか男性患者さんが多くいらっしゃることに驚いています。

そもそも、なぜ女性に多く発症するかといえば、更年期におけるエストロゲンの分泌の急激な低下で、ホルモンによって調整されていた体の機能がうまく働かなくなることに起因しています。
一方で、男性の場合は、骨粗鬆症に起因していることが多く、50歳前後で発症する傾向があります。
また、全ての指に発症するのではなく、両手左右対称で1本または2本の指に限って見られることが多いのが特徴です。

ヘバーデン結節は、女性だけの病気ではありません。
推定患者数は国内で300万人と言われていますが、その中には男性患者さんも相当数いらっしゃるのです。
ある男性患者さんは、他院で神経ブロック注射と痛み止め薬の服用を勧められたと話しておられました。
それでも、どうにかして指の変形を抑えたいと思い、根本治療を受けるために当院を受診したとのことです。
神経ブロック注射や痛み止め薬は、あくまで対症療法で、一時的に痛みが緩和しても、そのまま放置しておくと、変形は進んでしまいます。
痛みもさることながら、手指が変形してしまうのは、つらいことですね。

オンライン診察で早期の受診
前回のコラムでもご紹介しましたが、4月から当院では「ヘバーデン結節のオンライン診察」を行っています。
これは、遠方にお住まいで受診が困難な方や忙しくてなかなか来院できない方の声に応えて設けた、自宅にいながら診察・処方を受けられる仕組みです。
事前に問診票フォームに症状をご記入いただき、診察はスマートフォンやパソコンでのビデオ通話(ZOOM)を通して行います。
病態を見極めたうえで最適な処方を行い、ご自宅まで郵送します。

男性のヘバーデン結節はメディアなどで取り上げられることはありませんが、潜在的には相当数いらっしゃると考えられます。
男性のヘバーデン結節は、女性に比べて軽症であることが多く、痛みをがまんして放置しがちです。
手指に痛みや結節が見られる場合はもとより、「指先がしびれる」「指に力が入らない」などの症状に思い当たる方は、ヘバーデン結節の疑いがあります。
手指の変形の進行を抑えるためにも、気になる症状がある場合は、早期の受診をおすすめします。
来院が難しいという方でも、当院のオンライン診察でお気軽に受診ください。

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電話:026-266-5252