便利な時代で、病気やケガに関する情報はインターネットで調べれば簡単に手に入ります。
当院の患者さんのなかにも、ご自身で詳しく調べてから受診される方がいらっしゃいます。誰でも情報にアクセスできるのは便利ですが、一方で、信頼できる情報を見極めるのは容易ではありません。
ことに健康に関しては、誤った認識が大きな問題につながりかねないため、特定のネット情報だけで判断するのは避けたいものです。
へバーデン結節の治療をインターネットで検索すると、手術療法が出てきます。
具体的には、第一関節を形成する骨同士をボルトやスクリューなどで固定する関節固定術です。
関節の痛みというものは関節が動くことで生じるため、固定すれば痛みが消えるのは当然といえます。
しかしながら、ボルトやスクリューで固定すると指の可動域が制限されます。
関節が固定され一体化しているため、日常生活でペンや箸を持つことが難しくなる可能性があります。
何を改善と捉えるかは医師の判断によって異なるかもしれませんが、私はたとえ痛みが消えたとしても関節の機能に支障をきたす場合は改善とは考えていません。
そのため、当院ではヘバーデン結節の手術を行っておらず、別の治療法を採っています。
治療法についてはコラムで度々触れているので、ここでは言及しませんが、ヘバーデン結節でお悩みの方に手術以外の治療法があることを知ってほしいのです。
へバーデン結節は手術をせずに根本治療が可能で、また早期の治療で変形も抑えることができます。
当院のヘバーデン結節の治療方針について詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
●美しい指を保つために知っておきたい「ヘバーデン結節」の治療法
●女性ホルモンが減少すると骨がもろくなる!?骨粗鬆症とへバーデン結節の関係とその治療について
●男性のヘバーデン結節、早期の治療で手指の変形を抑える
あくまで関節が動き、しっかりと手を使える状態での改善を目指してまいりましょう。